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鏡の前で自分の体をチェックするのが、毎朝の日課になっている。
40歳という年齢は、男として脂が乗ってくる時期だと個人的には思っている。ただ、肉体の維持管理に関しては、なかなかにシビアな現実があるのも事実だ。今のコンディションが決して悪いわけではない。けれど、もっと筋肉をつけて体を大きくしたいという欲求は尽きない。Tシャツの袖がパツパツになるあの上腕の張り、胸板の厚み、そして頼りがいのある広い背中。目指すべき「ガチムチ」の理想像は、まだまだ先にある気がしている。
とはいえ、これ以上ジムに通う頻度を増やすのは、正直言って「無理ゲー」だ。
仕事の責任も増え、プライベートの時間も大切にしたい今、これ以上スケジュールを詰め込めば、結局行かなくなるのがオチだ。睡眠時間を削ってトレーニングをするのも本末転倒だし、リカバリーが追いつかない年齢に差し掛かっていることも自覚している。
そこで、限られた時間の中で何ができるかと考えた結果、自宅での「朝トレ」を少しだけ強化することにした。これまでは体幹維持のためのプランクをルーティンにしていたが、そこに「懸垂(チンニング)」を加えてみようと思う。
実は昔、勢いで買った「ぶら下がり健康器」が部屋の片隅に鎮座している。最近はただの物干し竿代わりになっていたあのマシンが、ついに本来の役目を果たす時が来たわけだ。
メニューはシンプルに、朝の着替え前に「8回1セット」のみ。
トレーニーの諸兄からすれば「そんな負荷で効果があるのか?」と鼻で笑われるかもしれない。確かに、ジムで加重して行うトレーニングに比べれば強度は低いし、オールアウトするわけでもない。筋肥大に直結するかと言われれば、即効性は期待できないだろう。
だが、重要なのは「やらないよりはマシ」という精神だ。0と1の間には無限の隔たりがある。朝、背中の筋肉に刺激を入れ、肩甲骨を動かすことでスイッチが入る。その感覚こそが、今の自分には必要な気がしている。塵も積もればなんとやら、この小さな積み重ねが、数ヶ月後の背中のシルエットを数ミリでも変えてくれると信じたい。


