2026-01-31|午前5時半の美しい後悔

1月の最終日。仕事を終え、ジムで背中を徹底的に追い込んだ後、心地よい疲労感と共に街へ繰り出した。
行きつけの居酒屋。暖簾をくぐれば、いつもの顔ぶれと、出汁の優しい香りが俺を迎えてくれる。

カウンターに腰を下ろし、まずはビールの大ジョッキ。
1週間ぶりのアルコールが、体に染み渡っていく。

2杯目からは、ハイボールやレモン酎ハイを飲むこともあるが、今日はなんだか日本酒の気分。
カウンターに陳列された各種おばんざい-菜の花の辛子和え、筑前煮、そして脂の乗った寒ブリの刺身-にもピッタリ。最高のひととき。

家ではもう、ほとんど酒を飲まなくなった。
20代の頃は、家で毎晩のように缶ビールを飲んでいたが・・・
最近では、健康や翌日のパフォーマンスを気にするようになり、かなり健全な?平日を過ごしている。

スーパーやコンビニで酒を買えば、確かに安い。数百円で酔える。
だが、俺が求めているのはアルコールそのものではないらしい。

大将や常連さんとの他愛ない会話、店内に満ちる活気と少しの喧騒。
それら全てが酒の肴になり、五感を満たしていく。

この「体験」にこそ、俺は金を払いたいのだと改めて思う。
家では決して味わえない、豊潤な時間。

「今日は早めに帰って、明日のトレーニングに備えるか」

そんな殊勝な考えは、閉店時間の到来と共に脆くも崩れ去った。

「もう一軒、行きますよね?」という大将の悪戯な笑み。
スタッフや常連さんたちの、期待に満ちた視線。

「仕方ないな」と苦笑いしながらも、俺の足は軽かった。
結局、2軒目、3軒目と店を変え、気づけば4軒目・・・汗
明日のこととか、もうどうでも良くなっていた。笑

そして家に着いたのは・・・なんと朝の5時半。

冷徹な朝の空気が、火照った頬を撫でる。
「あーまたやらかした」と呟く声は、白い息となって空に消えた。

これだけの深酒だ。明日は確実に二日酔いで潰れるだろう。
せっかく鍛えた筋肉の分解も心配だ。生産性など皆無の、ある種「無駄」な時間だったかもしれない。

だが、不思議と後悔はない。
むしろ独身の俺には、こうして人と関わり、馬鹿スカ笑い合える場所があることへの感謝が、胸の奥でじんわりと温かい。たまにはこうして、道を踏み外す夜があってもいい。その「揺らぎ」の中にこそ、人生の旨味があるのかもしれない。

さて、水をたらふく飲もう。そして死んだように眠ろう。
それもまた、大人の週末の嗜みということで。

おやすみ世界。またな。

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