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世間はきらびやかなイルミネーションに包まれて、どこを見渡しても幸せそうなカップルたちで溢れかえっている。そう、今日はクリスマスイブ。一年で最も街が浮足立つ日(?)だ。
だが、俺のような40歳独身、筋肉を愛する男にとっては、ただの「12月24日」という記号でしかない。しかも今年は平日ときた。ロマンチックな予定なんてものは端から存在しないし、そもそもこの歳になると、そういうイベントごとに一喜一憂するような青臭さも抜けきってしまった気がする。
朝起きて、プロテインを流し込み、いつものように仕事へ向かう。年末特有の忙しさに追われながらデスクワークをこなし、部下のミスをフォローし、気がつけば定時を回っている。至って普通の水曜日。仕事が終われば迷わずジムへ直行。クリスマスイブのジムは、普段よりも人が少なくて快適極まりない。この静寂こそが俺へのクリスマスプレゼントかもしれないな(淋しい)。
今日は胸の日だった。ベンチプレスに横たわり、冷たいシャフトを握りしめる。この重み、手のひらに食い込む感触。これだけは俺を裏切らない。世の中のカップルたちが愛を囁き合っている間、俺は黙々とバーベルと対話し、大胸筋に刺激を送り込んでいた。限界まで追い込み、パンプアップした自分の体を鏡で確認する瞬間、なんとも言えない充実感が込み上げてくる。ガチムチを目指して鍛え上げたこの肉体こそが、俺のプライドであり、日々の積み重ねの証だ。
トレーニングを終えて外に出ると、寒さが火照った体に心地いい。すれ違う人々は楽しそうだが、俺は一人で帰路につくことに何の寂しさも感じていない……と言えば嘘になるかもしれないが、強がりではなく、今のこの生活を気に入っている自分がいるのも事実だ。
自分の時間をすべて自分のために使える贅沢。誰かに気を使うことなく、好きな時に好きな場所へ行き、好きなことができる自由。40代になって、ようやく「独り」の楽しみ方が板についてきたように思う。もちろん、パートナーがいればそれはそれで素晴らしいことだろうが、焦って探すような歳でもない。今は、この自由と筋肉を愛でるのが俺のスタイルだ。
それに、俺には楽しみが待っている。ストイックな生活も悪くないが、年末年始くらいは自分を甘やかしてやるつもりだ。今日という日を淡々と過ごした分、年末はとことん食って、とことん飲む。
普段は節制している脂質も糖質も、この時ばかりは解禁だ。美味い肉を焼き、好みの酒をグラスに注ぐ。バルクアップという名目のもと、罪悪感なしに胃袋を満たすあの快感。これがあるから、また来年も頑張れるというものだろう。美味しいものを食べて酒を飲んで、だらだらと過ごす。そんなささやかな、しかし最高の贅沢が俺を待っている。
というわけで、今日はいつもと変わらない一日だったが、決して悪い一日じゃなかった。しっかりと働き、しっかりと筋肉を追い込んだ。それだけで十分合格点だ。
さて、家に帰って鶏胸肉でも茹でるとするか。
皆も、それぞれのクリスマスイブを過ごしてくれ。 メリークリスマス。


